はじめに

大阪市が抱える課題について

大阪市は現在、非常に多くの課題を抱えています。 居住人口が集中する都市部、減少を続ける周辺区。これらによって都市部では待機児童問題が深刻化する一方、周辺区では小中学校の統廃合問題が発生しています。 また、これまで住民自治の中心的役割を担ってきた町会への加入率が低下し、担い手の不足・高齢化が深刻です。 全体的に住民自治への参画意識は低下する一方で、地域コミュニティの持続的な運営に黄色信号が灯っていることも大きな課題と言えます。 こどもを取り巻く環境も大きな課題です。保育園等が不足し、働く親が子供を預けられない待機児童の解消が求められる一方、ひとり親家庭などによる子供の貧困問題が深刻さを増し、子供の虐待件数が増加傾向にあります。 こうした問題を解決し、全ての子供たちが夢や希望を持つことのできる社会環境整備を進めなければなりません。 また介護・医療の分野においても多くの課題を抱えています。高齢化が進行することで医療需要が増加する一方、高齢者に対する家庭内介護の担い手不足や医師等の医療従事者の不足は深刻です。医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築は喫緊の課題であり、社会全体で高齢者・被介護者を支える 仕組みが求められているのです。 大阪市はハード面にも大きな課題を抱えています。高度経済成長期に積極的に建設された公共施設は、今後、老朽化に伴う大規模修繕が年々増加する見込みであり、公共施設の老朽化対策を計画的かつ効率的に推進していく必要があります。さらに毎年のように頻発する地震や台風、南海トラフ地震などの大規模災害に備えた国土強靭化や避難所機能の強化は、市民の命を守るための喫緊の課題です。 加速度的に変化する時代の課題を敏感に捉え、これら課題を解決に導くよう、具体的な方向性を指し示すのが私たち政治家の本分であると考え、以下に政策を掲げます。