「大阪市会における大阪府・大阪市特別区設置協議会委員の推薦手続に関する条例案再議」 先の議決のとおり決することに賛成討論

 私は、自由民主党大阪市会議員団を代表し、議員提出議案第17号「大阪市会における大阪府・大阪市特別区設置協議会委員の推薦手続に関する条例案」について、先の議決のとおり決することに賛成の立場から討論を致します。

 本条例案の提案の経過と必要性については、これまでからも再三にわたり説明をしてまいりましたので、重複を避けつつ、市長からの再議理由における矛盾を3点指摘をしたいと思います。

 まず、条例提案の理由として、府議会における法定協議会委員の強行差替えをあげていることに対して、議会の自律権を理解していない、不当な理由であると市長は驚くべき発言をされました。
 府市再編を掲げておられながら、法定協議会の趣旨を理解されていないのは市長ご自身ではないでしょうか。そもそも、法定協議会の正式名称は「大阪府・大阪市特別区設置協議会」であります。協議会規約についても、府議会と大阪市会において同じ時期に提案され、ともに可決されたことを受けてスタートしたのです。協議会規約の附則にも、当初「この規約は、大阪府の議会及び大阪市の議会のうち最後に議決した議会の議決の日から施行する。」と書かれてあり、大阪府議会と大阪市会が足並みをそろえて歩みを進めてきたのです。その一方府議会で、委員の推薦にあたり異常な事態が起こったことに対して、市議会で正常になるまで様子を見るのは至極当然の話であります。
 議会の自律権の話を持ち出される感覚が、我々には理解できません。
 「大阪維新の会 特別区設置協議会」と名称変更していただかなければ、市長のみが参加し、大阪市会議員が参加していない中で協定書が出来上がったと言われても、容認することはできません。

 二点目に、市長は「法定協議会の委員は、市会運営委員会で決めるものである」と言い切っておられます。規約をどう解釈すればその様な誤解が生じるのでしょうか。協議会規約第5条2項によれば、「議会の推薦により」委員を選ぶことになっています。これまでは、全会一致であったからこそ、議会運営委員会においても議論になることもなく承認されてきただけであって、意見の相違があれば、議会の推薦という「議会の意思」は当然、議員全員が参加する本会議によって示されるのが民主主義の原理であります。
 運営委員会は、あくまでも議事進行についての決定を下す場であって、議会全体の意思を示す意思決定の場ではありません。
 少数会派の意見は反映されない、また、自らの会派を離反したいと願う議員までを拘束する行為で維新が優位を保つ府議会議会運営委員会で、強行に委員差替えを行う行為こそ、民主主義の否定であり、自らの不利になる状況からは逃げてばかりの府議会維新の会の姿は、見苦しくも感じます。自民党市議団で独自に行ったリーガルチェックでも、この一連の行為には否定的な意見が出ています。

 三点目として、この期に及んで未だに市長選挙のことを持ち出されますが、実は、市長自身があの選挙が無意味だったことを認めておられたのではないですか。市長選挙の選挙公報には、(三色グラフ、ワニ口グラフともいわれるグラフが大きく表示され、)府市再編・都構想の効果額が絶大であるかのように謳われています。しかしながら、最近になって市長は「財政効果は都構想の目的ではない」と仰いました。効果額を前面に出した市長選挙がまさに無意味だったと市長は認めたのです。そして、大々的にPRされた効果額が出鱈目であることも、この間の議会質疑などで明らかになりました。
大阪市長には、法定協議会の委員を差替える権限などないのです。委員差替えに向けての民意を問うのであれば、名古屋の河村市長のように大阪市会・府議会のリコール運動を行い、その上で議会の構成を変えるための選挙をしなければなりません。しかしながら、市長・橋下代表はその行為から逃げ、自らの出直し市長選がすべての民意であるかのように、府議会の委員を差し替えるという暴挙に出たのであります。

法定協議会の前段の「大阪にふさわしい大都市制度推進協議会」いわゆる条例協議会。当時は、維新の会と公明党さんがしっかりとスクラムを組まれる体制があり、我々自民党の意見が十分に聞き入れられる様な状況にない中にあっても、我々は大阪市の将来を危惧し、新たな大都市制度に対しての真摯な議論を行うために条例協議会の議論に参画致しました。法定協議会への移行という動議に際しても、反対をしました。まだ、特別区設置が本当に市民のためになるのかも分からない中で、法定協議会への移行は拙速だと判断したからです。しかし、橋下市長からの入り口論もしてもらって良いという言葉などを受けて、法定協議会の議論にも真摯に対応して参りました。

民主主義による議論の土俵がある限り、我々は自分たちが多数を占めるとか占めないとか、議論の進行が有利だとか不利だとかいった事に関わらず、議論には参画してきたのです。
しかしながら、浅田会長からは、協議を妨害する「違反発言・不規則発言」であると一方的に決めつけられ、反論することも許されず、府議会の委員を差し替えれられました。今の法定協議会は、至上命題が協定書作りだという勝手な決めつけと、一方的・強行的な委員差替えを行ってしまった民主主義に反する異常な状態があるからこそ、その議論の土俵には乗る事ができないということなのです。

だからこそ、本条例によって、法定協議会委員推薦についての議会の意思を明確に示し、民主主義のルールに則った委員推薦の対応が必要だと主張しているのです。

加えて、協議会規約の中で「議会の推薦」とする協議会委員の推薦のあり方についての条例案に、首長が再議権を行使することは越権行為であるということも指摘しておきます。再議権が悉く行使されてしまう様では、議会と首長が激しく対立する状況下で首長が絶大なる権限を持つことになり、二元代表制の機能が十分に発揮できないことになりかねません。
今般の大阪における事態を受けて、今後は、国に対しても、手続に従い、地方自治法の改正も含めた対応を求めていきたいと考えております。

市長は常々、「最後は多数決で決めること。」とおっしゃっておられます。二元代表制の現下の政治体制のもとで、市民の代表としてこの場に臨んでいる議会の民意をどう考えておられるのでしょうか。議会の過半数の意思を無視して再議に付すことこそ、民主主義の原則を踏みにじる行為であることを指摘しておきます。

先日の本会議で、当条例案について「民主主義を殺す」と表現されました。そっくりそのままお返し致します。民主的なルールに則って協議会委員を推薦する規定を定める事を否定してしまう様な行為こそ、民主主義の否定であり、民主主義を殺す行為であります。
唯我独尊、独裁政治を推し進める橋下市長の本性が明らかになった今こそ、大阪市会の民主主義を守るためにも、当条例に対する議員各位の賛同をお願いし、先の議決のとおり決することに対する賛成の討論と致します。ご清聴ありがとうございました。