議員提出議案第29号「特別区設置協定書に対する議決を真摯に受け止めることを求める決議(案)」に対する賛成討論

私は自由民主党大阪市会議員団を代表いたしまして、ただいま上程されました議員提出議案第29号「特別区設置協定書に対する議決を真摯に受け止めることを求める決議(案)」に対する賛成討論をさせていただきます。

先ほど、さまざまな紆余曲折を経て取りまとめられた「特別区設置協定書の承認について」の議案第333号は、わが会派を含め4会派が反対し否決されました。協定書が否決されたという事実を重く受け止めていただきたいと思います。
そもそも、大都市地域における特別区設置に関する法律 第6条には「速やかにそれぞれの議会に付議して、その承認を求めなければならない。」とあり、同6条2項には「議会の審議の結果を、速やかに、特別区設置協議会並びに他の関係市町村の長及び関係道府県の知事に通知しなければならない」とあります。つまり、本議会においては現在この段階にあることをまずもってご確認願いたい。その上で、本協定書が承認されず、否決され廃案となることを、正常化された特別区設置協議会へ速やかに通知して頂きたいと思います。

この かん の市長の答弁や発言では、「市民が決める」ということを何度も繰り返し仰っておられます。
我々議員一人一人は、市民によって選挙で選ばれた代表であり、議会での議決は「市民の代表が決めた」一つの民意であります。しかし法律家であり、政治家でもある橋下市長ほどの識見豊かな方が「議会が住民投票を邪魔している」とまでおっしゃっているのは意図的に対立の構図を演出しているとしか思えません。
先日も、わが会派の川嶋議員の一般質問への答弁で、市長は「直接民主制がメインで間接民主制は補完的な役割だ」と述べられ「見解の相違だ」とおっしゃいました。それは、これまでの府議会や市会、また最近では府議会の議運での多数決で強行に進められてきた維新政治を否定することになります。

「究極の民主主義」や「本当の民主主義」などという表現で、都合よく直接民主主義を持ち出すのは、違法行為をも選挙で決着を求める橋下市長のすり替えでしかありません。「見解の相違」でお茶を濁すのは政治家としていかがなものかと思います。
私たちは、直接民主制や住民投票を否定するものではありません。しかし、その活用には順序・手続きがあります。憲法改正の手続きを思い出していただければすぐに分かります。国民投票の前に、まず衆参両議院の議決があります。憲法改正の国民投票も、この度の特別区設置の協定書の住民投票も「議会の承認」が大前提であることは同じであり、それほど住民にとって影響が大きいために特別区設置法には住民投票が規定されているのであります。大阪府議会で承認されても府民による住民投票がないことからも、「大阪市民」だけに大きな影響があるから大阪市民だけが住民投票の対象になっています。要するに、間接民主制を補完するのが直接民主制だということは以上のことからお分かりだと思います。

よって、市長におかれては、特別区設置法の趣旨からすれば、違法である方向に市民を扇動するかのような「住民投票のための住民投票」などという、後世に汚点を残す様なことは厳に慎んでいただきたいと申し上げておきます。
本日の議決をもって廃案となる協定書は、端的に言えば効力がなくなるわけです。是非を問う対象がないのに行う住民投票とは一体何なのでしょうか。意味が全く分かりません。その上、「住民投票のための『住民投票』」には地方自治法上の法的拘束力がありません。そのような住民投票のためにまた血税6億円を投じられるのでしょうか。

この かん にも、大阪市民の日々の暮らしは間断なく続き、中小零細企業が多く、低所得者の多い本市において的確な経済対策をきめ細かく打つことが求められております。忙しい仕事の時間をやりくりして地域や学校などのボランティアに汗を流して下さっている方々、大都市に暮らしながら医療や・介護・福祉に文化・スポーツなどにおいて、現実にそこに暮らす大阪市民は大阪市に対して何を求めておられるのかということに思いをせて頂きたいと願うばかりです。

もう十分すぎるくらいの時間と人と税金を使って、橋下市長はじめ維新の会が政策の1丁目1番地と位置付けるいわゆる「大阪都構想」を実現せんがため、ここ数年間にわたってあらゆることを政局に持ち込み、制度変更に固執して来られました。しかし、我々は大阪をよくするのは政令市を解体し特別区を設置するだけの制度変更ではなく、あくまで政策の中身であると考えております。つまり、当初は大阪の成長戦略の手段であったはずの「大阪都構想」が目的化していったにもかかわらず、その実現に固執されたことは誠に残念です。

二元代表制の一翼を担う、われわれ議会人も敵対するのではなく、ひとつひとつの施策に是々非々で対峙し、本当に市民の最大幸福を追い求める大阪市政になるよう力を合わせて行きたいと願っています。

「議会での承認得られず」という結論が出たのですから、それを尊重するのが、首長としての、270万市民のトップとしてのとるべき行動だと思います。潔く大阪市を解体することを、きっぱり諦めていただくことに思いを込めて、本決議案を提案させていただきました。

もう一度改めて申し上げます。今般の「特別区設置協定書」に対する議会議決を、素直にそして真摯に受け止めて頂き、今後いたずらに奇策を ろう されることは絶対に許されるものではありません。

以上、縷々 るる 申し上げましたが、議員各位におかれましては、本決議にご賛同をお願い申し上げまして、討論とさせて頂きます。
ご清聴ありがとうございました。