平成29年5月26日大阪市会本会議

【平成29年5月26日大阪市会本会議】

 今年2月に上程され、3月本会議では継続審議となり、5月の市会において修正案が出てきた「特別区設置協議会(いわゆる法定協議会)」の設置案件。
 先日の財政総務委員会において、本会議の可否決も概ね方向性が見えていたとはいえ、改めて現在、議案の内容の法定協議会を設置することに対する大いなる疑問を黒田幹事長より反対討論として、本会議場にて訴えさせて頂きました。

 結果としては、残念ながら維新・公明などにより賛成多数で可決となりました。今後は、府議会での議論も展開される予定であり、府議会で可決されれば、法定協議会が設置されることとなります。

【黒田當士(生野区)幹事長・討論全文】

 私は自由民主党市民クラブ大阪市会議員団を代表し、この度上程されました、議案第67号「大都市制度 (特別市設置)協議会の設置に関する協議について」につきまして反対の立場から討論を行います。

 平成27年5月17日に行われました特別区設置を認めるか否か、すなわち政令指定都市大阪市を廃止・分割するか否かの住民投票は、市民の関係を分断したうえで結論が出ました。これまでも、本会議・委員会において再三再四指摘をしてまいりましたが、市長がおっしゃるダブル選挙で真正面から、都構想再挑戦を訴えたというには、あまりにも無理があります。公営掲示板のポスターにも選挙公報にも、都構想の「と」の字も、住民投票の「じ」の字も入っていない状況の選挙で、選挙戦法であえて隠されたのかどうかは、我々では推測の域をでませんが、少なくとも敢えて選挙の争点から外したのは、市長ご自身であり、反論は許されません。
…<本当に先の市長選挙の争点だったのか?>

 また、先程触れましたように、前回の住民投票では、市民の皆様の間で、ご近所・お知り合い・友人そして時には家族の中においても、意見が対立し、大きなしこりを残しました。あれから二年が経ち、未だにあの喫茶店には行かなくなった、あれ以来美容院を変えたという声さえ聞こえて参ります。それだけ大きな労力をかけ、市民の皆様を巻き込んだのが、前回の住民投票であり、わずか二年や三年で再度行うという事は、前回の住民投票で投票頂いた方々はもちろん、検討したうえで棄権を選んだ方々をも愚弄(ないがしろに)するものであり、民主主義をもてあそぶものであります。イギリスにおけるEU離脱の国民投票を例に出すまでもなく、再チャレンジは、市民の中に民主主義全体のモラルハザードを起こしかねない行為であり、これから憲法改正の国民投票実施に賛成を考えていただいている政党が行うものではありません。
…<市民を再び分断する、民主主義に対する冒涜ではないか?>

 それでは、具体に設置協議会規約について2点申し上げます。
 まず最初に、前回の法定協議会において、橋下前市長は我々に対して、「反対派の意見も聞きたいから参加してほしい」旨のことを仰りながら、結局は府議会議会運営委員会での、裏技といって良い手法でメンバーを入れ替え、抗議のため、市会の反対派は自民・公明・民主・共産各会派がボイコットをした訳であります。ちなみに、先日の財政総務委員会の答弁で、市長はこの順番を、意図的かどうかわかりませんが、まるでボイコットが先にあったかのように逆に仰いました。市長は、今回は強引な手法は使わないと仰いますが、修正箇所から、担保されたとはとても思えません。例えば委員は会長の解任を求めることができるとのことでありますが、解任するかどうかは知事・市長が決定します。市長は過半数の委員から申し出があれば説明責任が生じるとおっしゃっていますが、これも先日の財政総務委員会において我が会派の川嶋議員の質疑に対する答弁で何度か使われた「考え方の違い」という言葉で済まされてしまうおそれが大いにあるからであります。
…<乱暴な議事進行が再び行われる可能性がある>

 2点目に、今回の修正案に賛成されている会派は、総合区を推奨されており、修正内容の中に必要に応じて総合区について報告・協議ができるとされておりますが、そもそも総合区というのは住民自治の拡充であり、区役所改革すなわち大阪市の中の市政改革であります。わざわざ法定協議会を設置して議論をする必要はなく、常任委員会や特別委員会でいくらでも議論はできますし、特別区との比較ができるからとの声も聞こえますが、これもまた理由にはなりません。大阪市を廃止分割する特別区と、大阪市の市政改革である総合区を比べることは、まったくのナンセンスだからであります。以上具体に申し上げました。委員会採決は賛成されました会派の皆さんも、是非ともこのあとの採決につきましては再考いただきたいと存じます。
…<総合区と特別区を比較するのはナンセンス>

 さて、市長が住民投票を想定されている「来年の秋」には万博の開催地が決定されるかどうか、というような重要な時期であります。そのタイミングで市民同士が対立しているようでは、開催都市に選ばれるはずがありません。それこそ大阪にとって大きなリスクであると言えるでありましょう。我々は2年前の究極の民主主義である住民投票での主権者たる市民の判断に従って、大阪市の改革をすることこそが政治の責任であると考えておりますし、市長にも議員各位にも同じ思いであっていただきたいと願いっております。市長におかれましても、大阪市の改革に、政令指定都市大阪市としての豊かな財源と権限、それと24区というきめ細やかに、住民サービスを行える自治体であるというメリットを最大限生かして、改革を進めてきたのではないでしょうか。
 例えば、地下鉄の株式会社化や、改革の成果があるからこそ、政令指定都市という財源があったからこそ実現できた幼児教育費の無償化だったのではないですか?ここで大阪市を廃止分割する都構想が前提の法定協議会を設置するという事は、この2年間の大阪市の改革を無に帰すというものであります。
 改革の時計の針を2年前に戻すわけにはいかないんです。バージョンアップといいながら、マイナーチェンジすらせず、しかもその方向性すら示さない中での法定協議会設置は市民を愚弄していることをを最後に申し上げ反対討論といたします。
…<過去に戻る法定協議会の設置>

<>内は、投稿者において、見て頂くにあたって参考になればと盛り込んだものです。