大阪府市連携局の共同設置に関する協議等に対する反対討論。

平成27年6月10日 大阪市会本会議・・・川嶋議員
 議案第198 号「大阪市事務分掌条例の一部を改正する条例案」及び議案第199号「大阪府市連携局の共同設置に関する協議」について、いずれも反対の立場から、討論いたします。
 提出理由によれば、大阪府との連携を推進するため、市長の内部組織として、大阪府と共同で大阪府市連携局を設置するとのことです。
 我が会派としても、大阪にかかわる広域的な行政課題などについて、大阪市と大阪府が政策的に協調し、より一体的な取組みを進める必要があることは十分認識しており、府市連携の必要性については否定するものではありません。
 しかし、その前提となるのは、大阪市と大阪府が独立性と独自性を持って、効果的、効率的に行政を執行することにあります。そのことを無視した府市連携はありえませんし、府市連携だけを大前提にした「自治」はありえません。
5月17日に行われた住民投票においても、そのように、市民が意思表示されたのではないでしょうか。
以上のような点を踏まえ、反対理由を申し上げます。

 まず一点目として、大阪市と大阪府による「府市連携局」の共同設置ありきで、議案が上程されたことに、理解しがたい疑念を覚えております。
そもそも、府市連携局の取り扱う仕事についても、府市の連携に関する事項や調整会議に関する事項と抽象的な提案にとどまっており、その職員規模も、府市あわせて20名程度と、仕事内容も、組織規模も、局である必然性が見当たりません。
 また、先日の財政総務委員会における維新会派の委員の質疑に対しても、市長は、「府と市で共同設置するという点が一番重要である」と答弁され、連携局をつくること自体が目的であるかのような答弁をされました。
新たな局を設置する以上は、設置の目的、所管業務を具体的に記載するとともに、府市共同で設置することのメリットや効果などについても、事前に丁寧かつ明確に説明されなければなりません。しかし、今回の議案に対しては、何ら具体的な説明は得られないままでした。よって、共同機関を設置する必要はないと言わざるを得ません。

 二点目に、さきほど申し上げましたように、そもそも条例案の事務分掌に所管事務が具体的に記載されていないことによる問題です。
 具体的な記載がないと言うことで、市長と知事の思い付きで、「連携」という名目のもと、何でもかんでも所管事務に加えることができるのではないのですか。結局は府市統合本部を残し、AB項目もこの中にほり込もうと考えているのではないのでしょうか。そのような発言を知事も何度もされていたのではありませんか。
 こうした懸念を払拭するためにも、府市統合本部を即座に解散するとともに、特別顧問や特別参与を解任することが、まず必要だったのではないのでしょうか。
 気が付いたら、大阪市の政策立案や官房機能を担う政策部門が整備されないまま、府市連携局が大阪市の司令塔になっているというようなことが起こるのではないかと危惧しています。
 その結果、府市連携の事業の優先順位が高くなり、大阪市の主体性、自治そのものがないがしろにされ大阪市が本来取り組むべき課題が後回しにされるという問題も起こります。
 よって、「府市連携局」は大阪市という自治体の独立性と独自性を阻害する可能性があるということから、府市連携局は不要であると申し上げさせていただきます。

 三点目として、市長は、「共同設置しないなら、府市連携局なんか作っても仕方がない、既存の組織に部門をつくる」といった旨を答弁もされていました。
 私は委員会で市長のこの答弁を聞いていたのですが、維新以外の会派へのけん制を市長は行ったつもりだったのでしょうが、もはや、投げやりなコメントにしか聞こえませんでした。市長が真摯な態度に立たない以上、この議案は、やはり論ずるに値いしないと申し上げざるを得ません。

 あらためて申し上げます。
 我々は、行政の実のある連携は極めて重要と考えます。真に市民生活や都市活動のためを思う府市連携を進めるためには、これまで成果を挙げてきた部署間や人的交流などの方法により、情報や施策の連携をより具体的かつ多岐に進めれば良いのです。
 そして、現状を良くする方法のひとつとして、わが会派から提案した「大阪戦略調整会議」、いわゆる「大阪会議」があります。
なお、大阪会議の事務局については、本来の広域機能を果たす責任のある大阪府が幹事団体となるべきであり、「府市連携局」が担うべきものではないと考えます。

 最後に申し上げます。
大阪市に必要な組織論について申し上げれば、幹部職員ばかりの頭でっかちの局ばかり増やすのではなく、大阪市としての体系的かつ戦略的な政策を再構築するための組織を整備することと、そして、その枠組みにおいて府市の連携や調整会議を担う部署を設けること、そして具体的な各部局において機動的な施策をあらためて実現していくことが重要です。
 大阪市はこの数年、いわゆる大都市制度の議論に振り回され、荒れに荒れました。この間、多くの企業が、大阪から、首都圏はもちろんのこと、近畿の他地域へも多くが流出していきました。
 住民投票の結果を踏まえ、あらためて、市民生活の安心安全と都市経済活動の発展に真に向き合い、政策と施策を再構築し、現実的な取り組みの実行を着実かつ早急に積み重ねるべきです。
 以上の縷々申し上げましたが、私からの反対の討論とします。