【予算修正提案全文】

議会報告

【予算修正提案全文】
3月26日の大阪市会本会議。令和2年度予算案に対する自民大阪市議団の修正提案の全文です。
前田和彦教育こども委員長、荒木幹男建設港湾委員長など6常任委員会の審査結果の委員長報告の後、福田武洋議員より修正提案を行いました。
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私は自由民主党市民クラブ大阪市会議員団を代表し、議案第51号「令和2年度大阪市一般会計予算」ほか4件について、次に述べる7項目において修正を望み、以下その提案理由を端的に説明致します。
まず、1点目として、大都市制度の広報経費3,506万円を全額削除し、それに伴う歳入を減額修正するものであります。
大都市制度に係る広報に関しては、先の代表質問において、我が会派の森山議員から、「都構想」との表現は、中立性・正確性を欠くと指摘したところであります。また、これまでも、市民をミスリードし、誤解を招くような表現が認められたことから、正確な記載に改めるよう、その都度指摘してまいりました。しかし、副首都推進局は、政治的中立性が求められる協議会だよりや各区の広報紙で、未だに「都構想」という表現を使い続けるなど、中立性・正確性を欠いていると言わざるを得ません。
よって、大都市制度の広報経費の削除を求めるものです。
2点目として、生野区の西部地域の学校再編の推進経費、10億14万2,000円及び生野区における学校跡地を活用したまちの活性化調査研究業務の経費1,765万8,000円を削除し、それに伴う歳入を減額修正するものであります。
生野区西部地域の学校再編については、委員会の場で生野区長や教育長は繰り返し、地域の合意を得ると答弁されていました。
しかし、この間の行政の対応は、地域の方々や保護者の声を真摯に受け止めているとは言い難く、学校再編に関して、現状では、こうした方々の合意を得ることはできていません。にも関わらず、耳を傾けず、とにかく強引に押し進めようとする姿勢には疑問があり、関連する債務負担、9億4,200万円とあわせて削除するとともに、公債費会計の一般会計操出金の減額を求めるものです。
3点目に、塾代助成事業の包括業務委託料、5億2,954万円を全額削除するものであります。
塾代事業の事業実施に当たっては、入札ではなく、特名随意契約で包括的業務委託が行われております。特名随意契約をする場合は、通常の契約以上に金額の妥当性が検証されるべきですが、その内容の審査があまりにも杜撰と言わざるを得ません。
また、塾代助成事業の参画事業者への訪問調査を実施しているようですが、訪問件数は月15件~20件であり、約2,600ある登録事業者を全て訪問しようとすると、10年以上かかることになり、市民の税金が適切に使われているかの検証体制が極めて不十分であります。これでは、適切な管理がなされているとはいえません。
よって、塾代助成事業の包括業務委託料の削除を求めるものであります。
4点目に、大阪健康安全基盤研究所施設整備費、2,088万4,000円を全額削除するものであります。
大阪健康安全基盤研究所は、新型コロナウィルスのように、感染症が発生すれば、原因を特定し、拡大を防ぐため、迅速に対応することが求められています。
平成29年4月に府市の衛生研究所が統合・独法化して、約3年が経過し、今回のような新型コロナウィルスの感染症による健康危機事象に直面している今こそ、当初、謳われていた統合後に実現される機能強化を発揮すべき時であります。
しかし、足元では、大阪市内のクラスター感染が発生し、厚生労働省のクラスター対策班の派遣による調査が実施されていますが、統合効果の目玉とされていた疫学調査研究チームは立ち上げすらされておらず、今回の新型コロナウィルスについての疫学調査に参画できていません。さらには、感染源などの解析を行うとされていた疫学解析研究部門は、新型コロナに関する疫学解析を行うこともできていないのが現状であります。
大阪健康安全基盤研究所は、当初想定されていた機能強化を図るといった目的を果たしているとは言い難く、府市の研究所を統合・独法化した意義を見出すことはできません。これまで我が会派が主張してきたように、全国に80ある地方衛生研究所と同様、直営に戻すべきであり、施設整備にのみ投資するのではなく、機能強化や人材育成といったソフト面の充実にも注力すべきであります。よって、関連する債務負担を全額削除するとともに、公債費会計の一般会計操出金の減額を求めます。
5点目に、新大学開学に伴うキャンパス整備費、5億2,417万8,000円であります。
新大学については、森之宮キャンパスやその周辺の全体像が確定していないまま、巨額の整備を行うのは拙速で、意義のある投資とは思えません。また、仮に特別区制度に移行した場合、施設整備は一時的な支出であるにも関わらず、現行の財源配分ルールでは、永続的に府へ移譲されると聞いています。先日の本会議においても指摘したとおり、特別区民は、大学の運営に対して、財政調整財源という形でお金だけ負担し続けますが、その声は届きにくくなり、自治の観点からも適正な体制とは言い難いものであります。
よって、新大学開学に伴うキャンパス整備費を削除し、それに伴う歳入を減額修正するものであります。
6点目ですが、府市港湾の一元化に関する経費であります。
我が会派は、港湾政策については、全く役割の異なる府・市港湾を一元化により進めるのではなく、連携協約により、進めていくべきであるとして、昨年12月の本会議において府市港湾の一元化議案に反対しましたが、残念ながら可決されました。新年度予算において、府市港湾の一元化に関する経費が計上されておりますので、この間の我が会派の主張どおり、この経費として一般会計から5,614万2,000円、港営事業会計から651万1,000円を削除するとともに、それに伴う歳入の減額修正を求めます。
最後に、7点目ですが、水道の官民連携に関してであります。
水道事業については、16年間で1,800kmの管路更新を民間事業者に、また、工業用水道事業については、事業の全般を民間に委ねるものであります。
管路更新の財政支出効果として10%程度の費用削減効果があるとのことでしたが、実際には入札要件に当該削減率を担保するものは何もないどころか、PFI事業が終了する16年後に、直営の運営に戻すのか、民間の運営に任せるのかすら、定まっていない状況にあります。
「市民生活に直結するライフラインである水」を守るという観点から、水道は安易に民間にゆだねるべき物ではなく、将来を見据えた詳細な事業設計が必要です。
よって、公共施設等運営権制度導入に向けたアドバイザリー業務委託費として、水道事業会計から6,715万5,000円、工業用水道事業会計から5,492万3,000円の削除を求めます。
以上、議員各位のご賛同をお願いし、本予算に対する修正案の趣旨説明といたします。ご清聴ありがとうございました。

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